にっきー
職場での不満や問題として、「パワハラ」を挙げる人も多いのではないでしょうか。
ニュースでも取り上げられることがあり、深刻な社会問題のひとつとなっています。
アドさん
パワハラと聞くと、上司から部下への行為という印象が強いかもしれませんが、「逆パワハラ」という言葉をご存じですか?
アドさん
にっきー
部下から上司への不当な対応はハラスメント行為とされています。
近年では、「逆パワハラ」の問題も増えてきています。
今回は、逆パワハラに悩む人に向けて逆パワハラの定義や特徴、その対応策をご紹介していきます。
- 逆パワハラの定義や特徴を知ることができる。
- 逆パワハラについて、問題意識を持つことができる。
- 予防策や対策を身を知って、逆パワハラを適切に対処する方法がわかる。
逆パワハラとは?
逆パワハラと聞くと、なんとなくイメージはできると思いますが、その定義はどういうものなのでしょうか?
まずは、定義についてご紹介します。
- 職場の優位性や地位を利用している。
- 業務内容の適正を超えた行動を取っている。
- 職場環境を悪くしたり、相手に精神的・肉体的苦痛を与えている。
アドさん
にっきー
直属の上司ではなく、さらに上の上司に「パワハラを受けている」と報告や相談をすることは、部下の立場を利用していると考えることもできます。
では、具体的にどのような対応が逆パワハラにあたるのかを見ていきたいと思います。
事例① 暴言・暴力を浴びせる
暴言・暴力は上下関係に関わらず、れっきとしたパワハラです。
近年多くなってきているのが、SNSなどで個人を特定できるような誹謗中傷をすること。
また、上司からパワハラされていると吹聴したり、上司からの誘いをパワハラだと訴えたりする部下もいます。
アドさん
にっきー
しかし、何事もハラスメントだと訴える部下により、上司が頭を悩ませるといったことも逆パワハラの定義に該当します。
逆パワハラに該当する言動は、以下のようなものが挙げられます。
- アンケートに名指しで批判する内容を書かれ、疑いの目で事情を聴かれた。
- 異動先での引き継ぎが充分にできないまま上司になり、以前のことを教えてほしいと頼んでも嫌な顔をされた。
- 挨拶や業務上の指示・指導に対して、返事をせず無視された。
- 何かにつけて「パワハラです」などと言って、業務指示を拒否された。
「それは私の仕事ではありません」
「今、手が離せません」
「こっちのやり方の方が効率的です」
これらの言葉は、業務上適正な範囲内の反論であれば正当な意見表明とされますが、度を越えたものは逆パワハラになってしまいます。
アドさん
にっきー
事例② 年齢差で上司を軽視する
最近では定年退職を迎えても、その後も非正規雇用で仕事を続ける人が増えていると思います。
そういう場合に起こりやすいのが、自身よりも年齢の低い上司を軽視することです。
「上司なのに、こんなこともできないのか?」など、上司を軽視する発言は逆パワハラに当たあります。
- 暴言暴力は上下関係に関わらすパワハラ行為になる。
- 部下の優位性を利用した言動は逆パワハラに該当する場合がある。
- 正当な意見表明と逆パワハラに当たる行為の違いを知る必要がある。
逆パワハラが起きやすい職場の特徴と原因
逆パワハラが起きやすい職場の特徴として「上司と部下のコミュニケーションが少ない」ことがわかっています。
では、その特徴と合わせて原因も見ていきましょう。
部下に対するマネジメント不足
雇用環境など、従業員に対してさまざまな配慮が求められるシーンが増えてきています。
そういった点から、上司の忠告自体がパワハラにならないかを気にして、逆パワハラが黙認されてしまうケースもあるようです。
アドさん
にっきー
このようにして、上司や管理職が部下の逆パワハラを指摘しづらい雰囲気ができることも、より逆パワハラを増長してしまう原因となっています。
上司と部下のスキルがマッチしていない
近年では新しい技術が次々と登場することで、従来の知識が活かせないことも珍しくありません。
そのため、若い部下の方が最新知識に詳しいケースもあります。
アドさん
にっきー
「自身の方が知識や経験に長けている」と部下が感じることで、上司に対する見方が変わり、逆パワハラの原因となってしまうこともあります。
部下が逆パワハラを認識していない
上司から部下へのパワハラに関する取り組みは多くの企業で行われている一方で、部下から上司へのパワハラはそこまで熟知されていないという事実もあります。
上司を軽んじる行為もパワハラになるということを周知する必要があります。
- 部下のマネジメント不足は、逆パワハラを黙認させ増長させてしまう。
- スキルの差が上司を軽視することにつながる。
- 逆パワハラの周知が進んでいない。
逆パワハラの予防策は?
パワハラがあるのならば、適切に対処する必要があります。とは言っても、問題を未然に防ぐことが望ましいですよね。
ここからは、予防策と対処法についてご紹介していきます。
代表的な予防策
- 一般従業員を含めたパワハラ研修をする。
- 社内に専用の相談窓口を設ける。
- 就業規則にパワハラ定義を盛り込む。
中でも、パワハラ研修は特に効果があるとされています。
座学として話を聞くだけではなく具体的な事例を交えることで、イメージが湧きやすくなります。
アドさん
にっきー
就業規則や社内報でパワハラの定義について告知・予防を呼びかけることは、2019年に改正されたパワハラ防止法にも繋がります。
パワハラ防止法とは?
2020年6月に大企業に対してパワハラ防止法が施行され、2022年には中小企業にも適応される予定です。
これには、いくつかのパワハラ対策が事業主に義務付けられています。
- 労働者に対しパワハラ問題を啓発、方針を明確化する。
- 何らかの問題を相談できる体制を整備する。
- 職場のパワハラについて相談された際、速やかな事実確認と適正な対処を行う。
パワハラ被害が確認されたら、被害者には休暇を促したり、加害者の配属先を変更したりする措置が必要です。
施行された時点では罰則が設けられていないものの、問題があれば厚生労働省から是正勧告や指導が行われることもあります。
なお、パワハラを申告した従業員を解雇することは不当解雇にあたり、法律違反になるとされています。
アドさん
にっきー
では、取り入れやすい対策としてはどんなものがあるか、ご紹介していきます。
具体的な対策
部下の教育は上司の重要な仕事です。
日頃から毅然とした態度で接することを心がけましょう。
下手に気の弱いところを見せることや気を遣いすぎることは、かえって部下を思い上がらせ、逆パワハラを増長させてしまうかもしれません。
人柄が良く優しい人や部下に嫌われるのが怖くて怒れない人は、毅然とした態度を見せることで部下を調子に乗らせないように予防しましょう。
しかし、どんなに毅然と振る舞っても逆パワハラが起きてしまうことがあると思います。
そんな時に、法的な対応を取る前に話し合いの機会を設けることも効果的な場合があります。
先ほど述べたように、逆パワハラが起きやすい会社の特徴として「上司と部下のコミュニケーションが少ない」ことが挙げられています。
部下の態度が急変するのには何か理由があるはずです。それを明確にするためには話し合いは必要な手段だと思います。
本人同士での話し合いが難しい場合には、第三者に立ち会ってもらうことも良いかもしれません。
アドさん
にっきー
このような段階を経ても解決しない場合、法的な措置で対処することを考えてみてはどうでしょうか?
とがわかっていま 今回は、逆パワハラの定義や特徴、その対応策をご紹介しました。 アドさん 近年では、SNSの普及により上司が叩かれることが増え、仕事がしづらい雰囲気もあると思います。 にっきー
まとめ